パラオ🇵🇼と日本🇯🇵はなぜ「トクベツ」?

 

インド太平洋ポッドカフェ☕️パラオ🇵🇼と日本🇯🇵はなぜトクベツ?(1)岸田首相に捧ぐ

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インド太平洋ポッドカフェ☕️パラオ🇵🇼と日本🇯🇵はなぜトクベツ?(2)丹野勲論文から

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インド太平洋ポッドカフェ☕️日本🇯🇵パラオ🇵🇼はなぜトクベツ?(3)サムライの南進

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インド太平洋ポッドカフェ🏝🇯🇵🇵🇼のトクベツは誤解されている。国旗・日本語について(4)  ゲストUmiさん

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インド太平洋ポッドカフェ🏝日本とパラオはなぜトクベツ?(5)矢内原忠雄南洋群島の研究」から

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インド太平洋ポッドカフェ☕️日本とパラオはなぜ特別?(6)矢内原「南洋群島の研究」から

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インド太平洋ポッドカフェ☕️日本とパラオはなぜ特別?(7)矢内原「南洋群島の研究」から

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インド太平洋ポッドカフェ☕️日本🇯🇵パラオ🇵🇼はなぜトクベツ?(8)ヒーゼル神父「ドイツのミクロネシア統治」

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インド太平洋ポッドカフェ ☕️日本🇯🇵パラオ🇵🇼はなぜトクベツ?ドイツの植民を踏襲した日本。そのドイツ植民はどうだったの?(9)

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インド太平洋ポッドカフェ☕️日本🇯🇵パラオ🇵🇼はなぜトクベツ?(10)最終回は島野智之博士をゲストにお迎えします

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「海人族と神武東征物語」 黛弘道著

関西に居を構えて、神武東征の足跡を辿る旅を何度か実行した。

頭の悪い、意地悪な、上から目線おじさんたちが「神武が本当にいたと思っているのか?」と聞いてくる。

いたに決まっているのではないか。いや誰かがこの地域を統合しようと試みたのだ。また神話学なるまともと学問分野もおじさんたちは知らないのであろう。とはいえ自分の専門分野ではないので探索の道いは険しい。

たどり着いた文献が

「海人族と神武東征物語」 黛弘道著

 

ウィキには・・

黛 弘道(まゆずみ ひろみち、1930年4月24日 - 2010年12月17日)は、昭和平成時代の日本歴史学者。専攻は日本古代史。学習院大学名誉教授。

東京大学教授の坂本太郎の弟子。律令国家律令制度の成立史に関する研究で博士号を取得した。

 

100ページ近い論文で数日かけて読んだ記憶があり、再読したいと思って探してら出てきた。この手の本は素人が山ほど書いているので、注意して専門家の本を探す必要がある。読むのは肩が凝るが、トンデモ話にならないことが歴史を知る上で重要だ。

矢内原の委任統治論文

矢内原は2つの、少なくとも2つの委任統治制度に関する論文がある。

ごっちゃになっていたのでメモ。

一つ目が1932年7月『国家学会50周年記念国家学論集』に掲載された「植民政策より見たる委任統治制度」これは戦後昭和23年に発行された『帝国主義研究』に納められている。

 

もう一つが1933年6月「中央公論」に掲載された「南洋委任統治論」でここに蝋山の生命線を持ち出した植民政策は、ひどく批判している。批判されるのは当たり前なのだが。。

 

後者は恩師、新渡戸が亡くなる3ヶ月前の原稿だ。

ドイツ帝国文化闘争を解決したカロライン諸島領土紛争


ドイツの植民政策を理解する事はインド太平洋理解に必須である。

高岡熊雄著『ドイツ内南洋統治史論』にパラオ、ヤップなどのカロライン諸島をめぐる、スペインとドイツの領土紛争を、ビスマルク教皇レオ13世に仲裁を依頼し解決したことが詳細に書かれている。スペインとドイツ、そして教皇三者の面子を立てたソロモン裁定と高く評価された。

ドイツ北部、プロイセンプロテスタントであるビスマルクがドイツ南部のカソリックと近い教皇に依頼した意味は大きい。このカソリック問題こそが文化闘争と言われるドイツ統一の課題であったからである。しかし、カロライン諸島紛争が起こった1885年頃にはドイツ統一はある程度進み、カトリックとの対立、すなわち文化闘争もビスマルクの頭痛の種ではなかったのだ。その背景には、カロライン諸島領土紛争で、ビスマルク教皇との、すなわちカトリックとの関係が良好になったことも挙げられるであろう。

ドイツ統一の詳細を知らなかったが、『ドイツ帝国と文化闘争』という論文を見つけた。広実源太郎氏の論説(史林 1951)である。多分まだ20代か30代の若き研究者の論文ではないかと思う。広実にはウィーン革命やハンガリー革命の論文があるので欧州研究の専門家なのであろう。同論文には文化闘争とは1871年ドイツ帝国統一直後に開始され、1886年頃に終了したとあるのでまさにこのカロライン諸島領土紛争解決と共に終了したのである。数本の論文を読んだだけで判断できないが、カロライン諸島領土紛争でプロテスタントビスマルクと、カトリックのレオ13世とスペインが和解したことこそが、この文化闘争を終了させたのではないか?

このドイツ国内のカトリックグループは政党を作りこれがキリスト教民主同盟(CDU)の原点になっているのだ。やはり旧独領太平洋島嶼国とドイツは今につながっているのだ。そして領土紛争解決は国際法の正確な判断ではなく、レオ13世が、ビスマルクが行った高度な国際政治手腕であることを、この例から学ぶことができる。

パラオはスペインに植民されていない?

 

レオ13世とビスマルク。文化闘争はビスマルクの失敗ではなかった。背後にパラオ、カロライン諸島の領有権問題があった!

Even those who claim to be scholars and experts do not know the history of the Pacific Islands. They speak from their own assumptions. Anyone who writes or speaks that "Palau was a colony of Spain, Germany, Japan, and the United States" should assume they know nothing about it.

There is no historical fact that Spain colonized Palau and the Caroline Islands after the Treaty of Tridecillaes in 1494, which divided the earth into two parts with Portugal.

In the 19th century, Anglo-German trade was intensified, and at first the Prime Minister and Foreign Minister of Spain claimed no sovereignty at the Palau and Caroline islands, but then public opinion and the media started to make a noise.

Bismarck made a wise decision to leave the arbitration to Pope Leo XIII to avoide the Spanish-German War. Leo XIII responded to Bismarck's expectations and issued a decision known as the "Solomon Judgment". That is, sovereignty went to Spain and trade and commercial rights went to Germany.

Nearly 400 years after the Treaty of Tridecillaes, Spain established its first administrative authority, but their colonial administrations were all failures. The Caroline Islands colony became a further burden on the declining nation. Then came the defeat in the Spanish-American War in 1898. Germany, hoping to take advantage of the war, began negotiations with Spain, which had been impoverished by the war, and under the Spain-German Treaty of June 30, 1899, bought the Caroline and Mariana Islands for half of Spain's asking price.

The details are in Prof. Kumao Takaoka's book, "The History of German Inner South Sea Governance," which I spoke about in my Twitter space as I chewed through it, and you can listen to it until early October.

 

学者や専門家を名乗る人々でさえ、太平洋島嶼国の歴史を知らない。思い込みで語っている。「パラオはスペイン、ドイツ、日本、米国の植民地でした」と書いたり話す人は何も知らないと思った方がよい。

スペインが1494年にトリデシリャス条約で地球をポルトガルと二分してから、パラオ、カロライン諸島を植民した史実はない。19世紀に英国ドイツが貿易を活発化させ、当初は首相、外相は主権を主張しないとしていたが、世論とメディアが騒ぎ出したのだ。西独戦争直前でビスマルクが賢明な判断をし、教皇レオ13世に仲裁を任せた。レオ13世もビスマルクの期待に応え、ソロモン裁定と呼ばれる判断を下した。即ち、主権はスペインに、貿易商業権はドイツに。

トリデシリャス条約から400年近く経ってスペインは初めて行政機関を置くがその植民は悉く失敗。カロライン諸島植民は衰退する国家にさらに負担となった。そして米西戦争の敗北。ドイツは漁夫の利を得ようと戦争で貧窮するスペインと交渉を開始。1899年6月30日の西独条約の下、スペインの言い値の半分でカロライン諸島マリアナ諸島を買ったのである。

詳細は高岡熊雄著「ドイツ内南洋統治史論」にあり、これを噛み砕きながらツイッタースペースで話しました。10月初旬まで聞けると思います。

 

2022/9/13 インド太平洋ポッドカフェ「ドイツ南洋統治史論」🇩🇪
2022/9/14 インド太平洋ポッドカフェ「ドイツ内南洋統治史論」番外編ビスマルクカトリック
2022/9/15 インド太平洋ポッドカフェ「ドイツ内南洋統治史論」三回目ビスマルク教皇の裁断
2022/9/18 インド太平洋ポッドカフェ「ドイツ🇩🇪内南洋統治史
2022/9/19 インド太平洋ポッドカフェ「ドイツ内南洋統治史論」最終回

 

On the Death of Prime Minister Abe: Moon and Sasakawa in the Pacific (4)

Two weeks have passed since the murder of Prime Minister Abe. Criticism of the Unification Church has become apparent, just as the suspect, Yamagami, had expected. I was vaguely aware of the existence of the Unification Church in the Pacific.

In the 1990s, when I visited Pacific island countries, I was often asked.

"Are you Moon?"

"No, I am from Sasakawa."

A Japanese woman in her twenties, just like me, had been sent to Pacific Island countries by the Unification Church and had made connections with local influential people. I checked the Unification Church's web site this time and found that they have been holding international conferences, etc., with a local secretary general since early 2000. It covers 159 countries around the world, including 11 Pacific island countries and regions.

It is certain that the Unification Church has penetrated widely in the Pacific. I would also like to mention that a Japanese man who seems to be related to the Unification Church has been persistently approaching me. His name on Linkedin is "3rd Blessing Independent Institute. This name is exactly like the Unification Church itself. Of course, he does not call himself the Unification Church at all. The fact that his affiliation is unknown made me suspicious. That is why I have kept my distance from him. I was not interested in the content of the proposal, which was nothing more than a bunch of dazzling letters.

The words "island unification" proposed by Mr. Nakajima were found in a document obtained by Mr. Arita, a former member of the House of Councillors who has been chasing the Unification Church issue. Domestic expenses of 900,000 yen per month are recorded for "island unification". Although extremely small compared to other amounts, the "Islands Unification" is clearly one of the Unification Church's projects.

When I was twittering about the Unification Church and the Pacific Islands and Oceans issue, a follower told me that Moon Myung Moon had published a book titled "Pacific Rim Providence". Pacific islands and oceans were clearly a target of the Unification Church.

In doing research in the wake of Prime Minister Abe's death, I began to see how Sasakawa did not simply support Moon Myung Moon, but was the first to recognize its advantages and bring it to Japan. I also learned that Kodama and his yakuza associates had established the Shōkyō Rengō, which engaged in illegal activities such as the importation of weapons under the guise of anti-communism. They have maintained a terrorist group (some described it as a Shinto yakuza) that has been around since before the war.

The Pacific Moon and Sasakawa may be one and the same.

 

安倍総理の死に接して:太平洋のムーンとササカワ(4)

安倍総理殺害から2週間が経過した。山上容疑者の思惑通り、統一教会に対する批判が顕在化してきた。統一教会の存在は太平洋で朧げに知っていた。

90年代、太平洋島嶼国を訪ねるとよく聞かれたのだ。

「あなたムーン?」

「いえ、ササカワ」

私と同じ20代の日本人女性が統一教会から太平洋島嶼国に派遣され現地有力者とコネクションを作っていた。今回統一教会のウェブを確認したところ、2000年初頭から現地に事務局長を置いて国際会議などを行っている。世界の159ヵ国をカバー。11の太平洋島嶼国・地域が入っている。

統一教会が太平洋に広く浸透していることは確かである。そして、その関係者らしき日本人男性が執拗に私にアプローチしてきた事も書いておきたい。「島嶼連合」というアイデアを提案してきた中島昌という人物である。Linkedinには第3祝福独立研究所とある。この名称はまさに統一教会そのものであろう。もちろん本人は統一教会とは一切言わない。所属が不明な事が怪しいと思わざるを得なかった。それで距離置いてきた。提案内容も文字が躍るだけのレベルで興味もわかなかった。

その中島氏が提案する「島嶼連合」という文字が、統一教会問題を追いかける前参議院議員の有田氏が入手した資料にあったのだ。毎月90万円の国内経費が計上されている。他の額に比べれば極端に少ないが「島嶼連合」は明らかに統一教会の事業の一つとなっているのだ。

統一教会と太平洋島嶼国、海洋問題を呟いていたらフォロワーの方から文鮮明が「環太平洋摂理」という本を出していることを教えてもらった。太平洋島嶼と海洋は明らかに統一教会のターゲットになっていた。

安倍総理の死に接して調べる中で、笹川は単に文鮮明を支援したのではなく、その利点を最初に認識し、日本に呼び込んだ様子が見えてきた。児玉とそのヤクザ仲間で勝共連合を設立し、反共を名目に武器の輸入など違法行為を行っていたこともわかった。戦前から続くテログループ(神道ヤクザという表現もあった)を維持しているのだ。

太平洋のムーンとササカワは一体、なのかもしれない。