『日本-その問題と発展の諸局面』(8)

「カナとは、これらの音節記号のことだが、それは漢字の約二万から三万に対して、四十七文字からできていて、中国の書籍崇拝や言葉崇拝に対する反抗の最初のラッパを鳴り響かせ、また、学問を民衆のものにする第一歩ともなった。」(『日本-その問題と発展の諸局面』新渡戸稲造全集第18巻、2001、79頁)

 

そしてカナの創成より国民詩のウタが再興され、朝廷に雅楽寮が組織され、女性的な感情が物語になり、歌集が公に編纂されたのである。

 

カナは、女性のための文字、という程度の理解しかなかったので、新渡戸のこの短い記述は当方には衝撃的だった。

カナによって、日本の心が表現できるようになったわけだ。

現在の皇室が、歌を詠む事に力を入れているように思う。その意味はなんであろう?と疑問に思っていたが、聖徳太子が「根本枝葉花実説」と宣言した根本の古心を大事にされているのかもしれない。

 

芸術分野でも、中国美術の模倣から日本美術が誕生し、八百万の神々は仏菩薩と習合した。