2016-11-18から1日間の記事一覧

青空文庫と新渡戸稲造

ひさしぶりの新渡戸である。 新渡戸全集は、植民学がまとめてある第四巻だけ購入し手元にあるたが、後は図書館を利用させていただいている。とにかく家にある本をこれ以上増やしたくないからだ。 第5巻を夏頃から借りていよいよ返却する日が迫ってきたので…

芥川と新渡戸

芥川龍之介は好きな小説家だった。小学生の頃良く読んでいた。 彼も新渡戸の生徒だったのだ。 しかも、新渡戸をモデルにした『手巾』という小説を書いている。 青空文庫にあります。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/43_15268.html 1916年、芥川…

「ぢかた(地方)の研究」に新渡戸の植民政策を見る(追記あり)

九鬼周造も和辻哲郎も、矢内原も、松本重治も、みんな新渡戸信者だったのである。 そして、民俗研究家の大家、柳田國男を作ったのも新渡戸だったのだ。 これを知った時はショックだった。 文学青年だった柳田が地方研究に向いたのは新渡戸のせいであった。 …

「桃太郎の昔噺」ー新渡戸の植民政策を見る

「地方の研究」(ぢかた、読む)の講演記録に続いて納められているのが桃太郎と分福茶釜の2編である。 関心もなく読む気もなかったのだが、頁をめくった途端のめり込んでしまった! 講演記録「桃太郎の昔噺」には新渡戸の南進論、植民論が紹介されているの…

「分福茶釜の解」ー新渡戸の植民政策を見る

桃太郎に続いて収められているのが「分福茶釜の解」(新渡戸稲造全集 第5巻 197-207頁、2001年、教文館) 新渡戸は世間では「分福」ではなくて「文福」と広く知らされている事に疑問を持つ。そして起源は分福である事を友人の調査などの助けによって解明。…

新渡戸のマルクス批判

ドイツの経済学者グスタフ・フォン・シュモラー 新渡戸全集第五巻を再度借りたのは、地方の研究を読みたかったのと、この巻に収められている「偉人群像」の伊藤公の章で新渡戸が日韓併合を伊藤公に説得している箇所を再度読みたかったからである。 新渡戸は…

『偉人群像』第31章竹内栖鳳画伯

京都東山の竹内栖鳳邸 新渡戸稲造の世界は海のように広く、深い。 新渡戸の交友の中に竹内栖鳳 画伯がいる。 竹内栖鳳、どこかで聞いた名前だったが、京都東山に家を建て今はイタリアンレストランとなっている。私は、(高いので)特別な日にこのレストラン…