「新渡戸稲造旧蔵書の書き込み調査の経過」 (読書メモ)

日本の台湾植民に関する3千ワードの論文執筆依頼をいただいた。私が日本の台湾植民は、英国の香港植民を見習ったものである、と発言していたのをあるメディアが見つけ執筆依頼を受けた。

後藤・新渡戸・矢内原を中心に日本の植民政策について10年近く資料を読み、メモを取ってきた。書きたい事は山ほどある。この2週間構想を練っていた。

書き出すと早い。事実関係を確認しながら、今日早速1,200ワード位書けた。

 

その中でいかに新渡戸がアダム・スミスの植民論に関心を寄せていたかを示す事実として新渡戸が購入し、東大に寄贈したスミス蔵書300冊の事を書こうと数字や時期をウェブサーフィンで確認した。その中に2020年山本慎平著「新渡戸稲造旧蔵書の書き込み調査の経過」 という研究ノートを発見した。

https://core.ac.uk/download/pdf/304204415.pdf

新渡戸研究は進んでいるのだ。山本慎平博士は北星学園短期大学専任講師の若手研究者で、新渡戸研究者なのだ。羨ましい。私は生まれ変わったら新渡戸研究者になりたいと思っている。

 

この調査は新渡戸がイギリスの経済学をいかに受容したかについて明らかにすることが目的。新渡戸は経済学の専門書を書かなかったのだそうだ。北海道大学などにある新渡戸蔵書にある、新渡戸の書き込みから新渡戸の経済思想を明らかにするという作業を行なった途中経過報告。地道な研究だが、新渡戸ファンには耐えられない作業であろう。新渡戸の思考、思想が辿れるのだ。新渡戸は日本人で初めてマルクス資本論を読み、武士道にも引用しているという。その事を大東文化大学教授 馬場宏二著「新渡戸稲造と『資本論』」に書かれているという。これも読んでみたい。